旅の目的とコンセプト

アメリカ社会を訪れ、Equityの観点から、コレクティブ・インパクト、人種的癒し、(内なる)脱植民地化に取り組んでいる人や土地を訪れる。

なぜ実際に旅をするのか?

ソーシャルセクターの領域で、Equityが語られるようになって10年程になるだろうか。資料は充実していて、文字ベース、映像などの情報は、多くが無料か安価に入手できるようになった。しかし、社会課題やそれを取り巻く人々を構造化された情報として整理するには、ある種の権威が必要となり、その視点から、肯定でき、解決可能な範囲に限られている。

私たちはそれらを、センセーショナルに伝えたいわけではない。彼らの目を見て話を聴かなければわからない。今、表現されていない部分を、見て、体で感じなければならない、と呼ばれている気がしている。

誰と行くのか?

私たち自身もまた、この活動を通して権威化したいわけではない。また、一つの視点、言語で表現することの限界は、上記の通りだ。そのため、できることならば、同じ思いを持つ社会課題解決の実践者や、アーティスト(作家・詩人・演劇・舞踏・インスタレーション)や日本の社会学系の研究者などとともに旅することで、非言語的な領域、非論理的な要素を大切にしたいと考えている。

なぜアメリカからはじめるのか?

Equityは、これまでわたしたちがときおり参照してきた、アメリカにおけるソーシャルセクターにおける問題解決のアプローチとあまりに違っていた。例えば、これまで、クラウドファンディングのイノベーションの話しや、グローバル展開、インパクト投資と事業成長の話しをしていたメンバーたちが、ある日を境に、無意識のバイアスや白人の持つ人種的特権、歴史的トラウマ、これまで聞いたことのないような、コンセプトを次々に語り始めた。その背景には、この10年で劇的に変化したアメリカの社会状況、深い分断を目の当たりにした絶望があった。

ただし、わたしたちが見にいくのは絶望や混乱だけではない。そこには、わかりやすい成果も解決も得られないと知りながら、自分たちを内側から変容するため、静かな対話を続ける人たちがいる。人種やジェンダー、世代を超えて、当事者や支援者、あらゆる二項対立を保留し、居心地の悪い空間に座りながら、長い間、傷ついてきた苦しみを癒す旅路を歩む人たち。

彼らの取り組みと忍耐強さは、いままで見たことのない新しい種類の希望に感じている。

わたしたちが、出会いたいのは、一見途方もないようなこの希望を支える信念だ。

English version of the above sentence

テーマと予定(準備中)※変更可能性あり

時期 タイトル テーマ 主な訪問先候補 リンク
001 5-6月 Journry1. 「Equityへの入口 ・なぜEquityを中心に置かなければならなかったのか。10年前にソーシャルセクターのコミュニティに起こったEquity ムーブメントのきっかけを、コレクティブインパクトの文脈を中心に探究する。とくに、中心的にリードしていた白人側の中に起こった内的な変化について、彼らへのインタビューなどを通じて、明らかにしていく

・いまどのような変化をとげているのだろうか。10年が経ち、彼らの中に起こった変化、そして、ソーシャルセクターの中でどのような影響が起こっているのか。大統領選挙も近づく中で、Equityを推進する彼らはこの先どのような展望を持っているのか。 | ・SVPインターナショナル、SVPシアトルなど ・Collective Impact Action Forum事務局 ・コレクティブ・インパクトの中心的な人物であるジョンカニア ・シアトル、ポートランド、LA (場合によってクリーブランドやシカゴも) | 準備中 | | 002 | 未定 | Journry2. Equityの深層に潜る | ・社会の傷を癒す。問題解決モデルを超えた「癒し(Healing)」について探求を深めていく。対話を軸としながら、歴史的トラウマを取り扱い、地域における文化的変容(ナラティブ・チェンジ)に取り組む人々に出会う

・人種や立場を超えた未来に向けた地域文化の創出について、具体的に取り組む人々に出会う。場所に根差した教育、技術、政策についてヒアリングする | ・ケロッグ財団「真実と変容、人種的癒しプロジェクト」 ・プレイベーストの取り組み(NYバッファロー、カナダ?他) | 準備中 | | 003 | 未定 | Journey3. Equityの出口 未来へ踏み出す一歩 | ・内的変容からアクションや既存の活動へ落とし込むための考え方やツールを探求する。住宅政策、教育、メディアとの連携、歴史文化の語りへの反映、イノベーションなど具体的な取り組みとEquityとの関連を調べる。 | カリフォルニア・バークレージョンaパウエル博士 | 準備中 | | 検討中 | | つぎの旅へ | アメリカ社会を超えて、わたしたちの物語へつながる旅にでる(日本編、東アジア編を検討中) | | 準備中 |

<aside> <img src="/icons/bookmark-outline_lightgray.svg" alt="/icons/bookmark-outline_lightgray.svg" width="40px" /> 訪問先候補 リンク集

SVP International

W. K. Kellogg Foundation(ケロッグ財団)

Truth Racial Healing Transformation

Collective Change Lab(コレクティブ・チェンジ・ラボ)

Collective Impact Forum(コレクティブインパクトフォーラム(FSG))

Ford Foundation(フォード財団)

Narrative Initiative(ナラティブ・イニシアティブ)

Jeffrey Alexander(J.アレクサンダー)Center for Cultural Sociology (Yale University) Co-Director

Othering & Belonging Institute

The Foundation Rockefeller(ロックフェラー財団)

・スミソニアン国立アフリカ系アメリカ人歴史文化博物館(English日本語

・日系アメリカ人収容所(例:マンザナー強制収容所

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